カフェで二人の老女がする会話

先日、約束の場所に時間よりも早く着いたので、時間つぶしのためにたまたま目の前にあったカフェに入った。そのカフェは隣席との間が異様に狭く、まるで同席しているかのように会話が耳に入ってくる。わたしの隣に座っていたのは70台と思しき二人の老女だった。老女なんてもう言わないかもしれない。二人ともうっすら化粧をしているように見えたし、髪は綺麗に染まっていたし、身なりはそれなりに似合っていて一人はギャザースカートに白いスニーカーなんていう今風な雰囲気すらあった。

話している内容はお悩み相談だ。Aさんが一方的に話しているのだけれどとりとめのない不定愁訴というカンジで、私はあれもダメこれもダメ、一日中誰とも話さない日もあって辛くて眠れない日もある・・・。それをBさんがとても辛抱強く聞いている。「うん、うん、そうだね。そんな日もあるね。」「こんな話をすると辛気臭がられる。」「そりゃあそうでしょう。でも、私に話せばいいから。私は思ったこというけど、ちゃんと聞くから。」BさんはAさんを「Aさん」とさんづけで呼んでいたので身内ではないなと思った。ということは友人か。

私が横で聞いていても(小さな声でも聞こえる)、ネガティブな空気が漂ってきそうなAさんの話にBさんは根気強く耳を傾けている。ネガティブ思考になりがちな私はAさんに感情移入しそうになったけれども、聞いている方はこんなに不快なんだと全く関係ない私が思った。

充分に年を重ねているように見える女性たちがしている会話は、普段私たちが友人とする会話となんら変わりなく長年の友人関係を継続させているのだなとひしひしと伝わってきた。私はこんな風に年をとれるだろうか。

なんだか羨ましく思いながら、時間がきたので、カフェを出た。

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